読んだといってももちろん内容について理解はできません。難しい本です。
ポール・クルーグマンは2008年のノーベル経済学賞の受賞者です。まだ55歳。
昨年から新聞にはよく名前はでてきていましたが、記事を読んでもあまりよくわか
りませんでした。それで、えーい本を買ってじっくり読めばわかるかなと・・・。
受賞理由は、規模の経済性、製品差別化、輸送費用といった要素を一般均衡理論の
枠組みに取り入れ、国際貿易や産業立地の決定理論に新たな地平を切り開いた貢献
によるとされています。
なんのこっちゃ。もちろん本のなかで具体的に論考されているわけですが、やっぱ
りなんのこっちゃ。ひとつわかったことは、僕はまったくの無知であるということ。
それだけでもわかったってことが、この本の買ってきたことの価値かなぁ。
それなにのに僕は、いまの経済はこうだからと言うことがあるのだから恐ろしい話。
保護主義という言葉がなんどもでてきます。僕なりの「保護主義」の理解では、自
分の国のことだけ考えること。他の国の成長を快く思わないこと。クルーグマンは
保護主義は良くないよと言ってます。自分の国のことばかり考えてると、他の国が
成長しないでしょと、それは結局は自分の国の成長を妨げることになりますよと。
たしかこんなことが書いてあるような気がします。そんな程度。
そして、クルーグマンはこう言っています。
「結局のところ、世界経済にとって本当に危険なのは、第三世界の成功そのもので
はなく、我々が第三世界の成功を恐れることなのである」
例えば僕なんかユニクロの社長がものすご稼いでいるという記事を読むと「ナニヲ
コノヤロウ」と思っちゃうけれど、その反感はそれはそれでいいとしても、別の視
点から物事を考えることをこの本は僕に教えてくれると思います。
さらにクルーグマンは、第一世界から第三世界に資本が移動するからといって、第一
世界の雇用を減らしていることにはならないとしています。このところを読んで僕は
なんの根拠もない僕の思い込みを反省することになりました。例えば日本の若い人の
雇用を減らしているのは中国やインドなどに安い労働力を求めて資本が移動したから
であると思っていましたから。
もちろん低賃金化が進むことはクルーグマンは認めています。しかし、それは一国だ
け見ると格差社会であるけれども世界全体から見ると、むしろ格差は埋まっていくの
だということでしょう。そして、第三世界の発展はむしろ第一世界の人々からすると
歓迎すべきことであると。たぶんこんな内容だと思います。
ここで自分の意見をのびのびと書くにはまだまだ勉強が必要。
「クルーグマンの視座」 〜ハーバード・ビジネス・レビュー論考集〜
を読もうと思ったのはそもそも中小企業診断士の試験を受けようと思いたったから。
まだ勉強は一向に進んでませんが、こういった難しい経済の本でも読んでみるかと
いう気にはなったと。そしてそれがきっかけとなってクルーグマンのいままで本
「資本主義経済の幻想」
「恐慌の罠〜なぜ政策を間違え続けるのか〜」
「良い経済学 悪い経済学」
「嘘つき大統領のデタラメ経済」
を春日市図書館から借りてきたと。まーこれだけでもいいではないか。良しとしよう。
自分が無知であることがわかることがだんだんと快感になってきた。はぁー、こんな
考えがあったんだと感心する。
もちろん最後の嘘つき大統領とはブッシュさん。