大阪大学のロボット工学の教授で、石黒浩さんという方がいます。アンドロイドの研究者です。その方と共同研究をしている劇作家の平田オリザさんはアンドロイドを舞台に登場させて人間と対話させながら物語を作ることに成功しています。いままで私たちは科学者が作ったロボットを見て感心することはあっても感動することはなかった。そもそもリアルだとかそうではないとかというのは、私たちは何を見てそう思うのか?その答えの一つは、無駄な動きにあると平田オリザさんは言っています。
確かにロボットには無駄な動きがありません。その必要もない。だけど感動は無駄な動きにあると。
コーヒーカップを掴み損ねる手。少しの間。宙を見上げ、ため息をつき、左手で右の肩をさわる。
機械は、ロボット工学の進化によって人間とは何かを問いかけています。人工知能も同じに思います。
せめて、人間らしく麻雀をしたいと思います(笑)
麻雀教室において、麻雀が上手にできることは嬉しいことではあるけれど、それによってささやかな感動が生まれているわけではなく、あらゆるすべての無駄な動きが、そこにいることを肯定し、その場の設定そのものが家族全員が揃う食卓と同じ意味で感動的であるのだと思います。