5月23日。三島由紀夫賞の発表があったそうです。あとで知りました。そしてびっくりしました。受賞者、蓮實重彦。80歳だそうです。元東京大学総長です。もともとフランス文学の人らしいのですが、僕が知っている蓮實重彦は映画評論家としての一面です。小津安二郎がなぜ世界的に優れた映画監督であるかをあらためて日本に紹介した人です。
そして、三島由紀夫賞の記者会見はいままで見たことがないほどピリピリとしたものでした。受賞を迷惑だと言い切りました。蓮實重彦を知らない人は相当なインパクトだったと思います。いまの時代、過剰なほど社交的であることが求められてますが、そういったことへのアンチテーゼのようにも思いました。
今日、春日市図書館で蓮實重彦が関わった小津安二郎の生誕100年シンポジウムの記録を借りてきました。僕はテレビ番組を作る仕事はしたものの、映画監督には遠く及ばずなれませんでした。しかし、いまでも小津的であることは常に意識しています。「日常を作る」という言葉にはそういった意味も含めてます。